米海軍横須賀基地で開催される「ヨコスカフレンドシップデー2019」に行ってきた 1、米海軍横須賀基地で開催される「ヨコスカフレンドシップデー2019」に行ってきた 2 オスプレイ編の続きです。
艦船見学は、オスプレイが駐機してあった場所の反対側にある港まで行かないといけません。
地図の赤いカッコで囲んでいるのが入口で、そこから赤丸を付けている交差点で右に行くか左に行くかを判断しないといけません。
艦船見学に行く予定をしていて朝一に入場できた場合には、ここで左に曲がって最初に港に行きましょう。
というのも、11時半に艦船見学の列に並んだのですが、この日に公開されていた揚陸指揮艦「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」に入れたのが13時過ぎ。
つまり2時間並んでやっと入れた事になりますので、艦船見学に行くなら入場してすぐに向かうのが良さそうです。
将校などが住む住宅街を抜ける
CLEMENT BLVD.を戻り、マクドナルドがある交差点まで戻ります。
マクドナルドのある交差点の反対側には、日本の団地のような建物があり、その下では元祖ネイビーバーガーが売っています。
そこを右手に見ながらNIMITZ BLVD.を港の方に歩いて行くと、基地内で働く消防車が。
デザインが日本の消防車と異なり、ゴツくてキラキラしてますね。
車体にはフロントに「U.S.NAVY」、側面には「PROTECTING THOSE WHO DEFEND AMERICA」のペイント。
その先は左右に住宅街が続き、プールからは子供の歓声が聞こえてきます。
NIMITZ BLVD.が右に曲がる交差点には、将校向けと思われる戸建住宅が並んでいます。
艦船見学の注意事項にも記載がありますが、ビーチサンダルのようにかかとのない履物は乗船を断られる場合があるので注意が必要です。
揚陸指揮艦「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」
NIMITZ BLVD.とHOWARD ST.が交差する場所にあるT字交差点の手前から、乗船のための列が始まっていました。
そこからでも、揚陸指揮艦「USS BLUE RIDGE LCC19」(ブルー・リッジ)が見えます。
あまりの暑さに、途中にあるテントで売っていた氷水のプールに漬けられたゲータレードを購入。
日本では見ない毒々しい黄色ですが、これが美味しく感じます。
1時間半でやっと「BLUE RIDGE(ブルーリッジ)」の近くまで辿り着きました。
乗船するための橋には「COMMANDER SEVENTHFLEET(第7艦隊)」の文字。
今回公開されていた揚陸指揮艦「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」は、海軍の指揮統制機能を持つ船で、第七艦隊の旗艦/司令部となっている船で、神奈川県の横須賀港を母港としています。
1970年11月14日に就航とかなり古い艦ですが、Wikipedia:ブルー・リッジ級揚陸指揮艦によると少なくとも2039年までは運用がされるようです。
艦体が老朽化してきたこともあり、統合指揮艦「JCC(X)」や揚陸指揮艦更新計画「LCC(R)」の名称で後継艦が検討されていたが、2011年に後継艦開発は中止され、艦齢延長工事により、少なくとも2039年までは本級が運用されることとなった。
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」に乗艦
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」に乗船すると、Welcomeボードがお出迎え。
また、海軍の方がお出迎えしてくれて、誰もが気軽に写真撮影に応じてくれます。
入口横には上陸用の舟艇が置いてあります。
通路を通って船内へ。
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」の絨毯も飾ってありました。
船内入口横には「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」の名を持つ艦としては3隻目だということがわかる銘板が。
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」艦内
船内に入ってすぐのところには「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」の模型。
すぐ横に上に行く階段がありましたが、かなり急ですね。
船内通路に、第七艦隊の司令官達の写真が掲示されていました。
こちらは、 「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」に乗船している方達。
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」や第七艦隊からSOY(Sailer Of the Year)、SOQ(Sailer Of the Quarter)で表彰された方々も。
あちこちに、第七艦隊所属である紋章があります。
艦内の部屋も色々と見れました。
こちらは、士官用の会議室なのか綺麗にテーブルセットされています。
隣には艦長の部屋が。
こちらは、戦闘指揮所のCIC(Combat Information Center)。
Wikipedia:戦闘指揮所を見ていただくとわかるように、戦闘における中枢部です。
戦闘指揮所(せんとうしきしょ、英語: Combat Information Center, CIC)とは、現代の軍艦における戦闘情報中枢のことである。レーダーやソナー、通信などや、自艦の状態に関する情報が集約される部署であり、指揮・発令もここから行う。航空母艦においてCICに相当する部署は、CDC(Combat Direction Center)と呼ばれる。
その性質上多くの機密情報を扱うため、運用時間中は乗組員であっても立ち入りには制限が加えられる。
船内には所々、二重構造になった扉があります。
残念ながらピンボケとなっていましたが、二段ベットのある士官室には制服と帽子が置いてありました。
カメラを向けると、米軍の皆さんだれもがにっこり笑顔。
甲板に出るところには、映画などによく出てくる戦闘時に被っているヘルメット。
前甲板
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」の甲板は歓迎の満艦飾。
揚陸指揮艦として通信能力を最大限にするため、甲板上の構造物は必要最低限かつ平坦にして、電波干渉が起こりにくい設計がされているそうで、アンテナ以外の兵装は殆どないのでかなりスッキリしています。
甲板には、中央にあるドーム型のメイン・アンテナや各種衛星通信用アンテナ。
艦首には20mm多銃身機銃と小型の捕捉・追尾レーダーを組み合わせて目標を全自動で迎撃できるMk.15 20mm CIWS(ファランクス)。
他には、右舷にあるMk 38 25mm機関砲と左舷側にあるカバーがかかったMk.38 25mm単装機関砲ぐらい。
右舷のMk 38 25mm機関砲は、給弾機構を改良し、電子照準装置や測距装置を装備し、砲塔を安定化して遠隔操作式となった改良型のMod 2ですね。
後ろから見ると給弾用のベルトが見えます。
台上の丸いアンテナはWSC-8衛星通信用アンテナで、砲身のように突き出しているのもメガヘルツ帯のアンテナのようです。
後甲板
ブリッジから見た後甲板。
主艦橋の下には、第7艦隊の紋章が上に。下は第76任務部隊の紋章。
第76任務部隊は、第7艦隊に属する水陸両用打撃部隊になります。
後甲板の中程には、ヘリ発着用なのか上部に探照灯が一杯付いている管制塔。
その横では消防隊が装備を拡げて休んでいました。
後甲板には、ヘリポートがありますがヘリコプター用格納庫はありません。
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」の艦橋
前甲板から見た主艦橋。
ブリッジも公開されていて、中まで入る事ができます。
ブリッジの中に入ると、古い機材と新しい機材が混在して設置されています。
こちらは、Panasonic(パナソニック)のWV-CU650というシステムコントローラーで、監視カメラの制御をしているものと思われます。
写真中央にある赤いスイッチには「MK 38 MOD 2-PORT」、「MK 38 MOD 2-STBD」と記載があり、一番左側にはMk 38 25mm機関砲を制御するモニターとジョイスティックがあります。
古い艦船ですから、「天空の城 ラピュタ」に出てくる飛行船「タイガーモス」号に出てきた、パイプで声を伝える伝声管までついてます。
ブリッジの中はかなり暗く、窓も大きくないのであまり視界は良くありません。
ブリッジ中央の先頭には、南北の方向を示すジャイロコンパス(転輪羅針儀)。
ブリッジの壁には、8つの「Watchstanding Principles(監視規約)」が貼ってありました。
こちららは、「SHIP COURSE INDICATOR」などの文字やスピードメーターなどが見えるので操舵装置でしょうか。
先日、米軍が駆逐艦のタッチパネルを廃止する、というのが話題になっていましたが、この船は物理的なスイッチやスロットばかり。
engadget:米海軍が駆逐艦からタッチパネルを撤廃、旧来のスロットル操縦に戻す
米海軍は今後18〜24か月をかけて、駆逐艦の制御パネルに使われていたタッチパネルを廃止し、従来のヘルムコントロールと物理的なスロットルを導入します。
こちらは、古野電気のレーダーですね。
何に使うのかわからないキーボードがついたマシン。
ブリッジの左前方には司令官席が。
司令官席から見える景色。
結構、民生品が使われているんですね。
「BLUE RIDGE(ブルー・リッジ)」は一通り見れましたので、船を降りて自衛隊の護衛艦「ゆうぎり」へ向かいます。
次に続きます。
米海軍横須賀基地で開催される「ヨコスカフレンドシップデー2019」に行ってきた 1
米海軍横須賀基地で開催される「ヨコスカフレンドシップデー2019」に行ってきた 2 オスプレイ編
米海軍横須賀基地で開催される「ヨコスカフレンドシップデー2019」に行ってきた 3 ブルーリッジ編
米海軍横須賀基地で開催される「ヨコスカフレンドシップデー2019」に行ってきた 4 ゆうぎり編