仕事をしている部屋からリビングのインターフォンが鳴ったのを検知したい、ということからスタートした家のスマートホーム化。
離れた部屋でインターフォンが聞こえなかったのがSwitchBotで簡単に解消できた 1でSwitchBot 人感センサーとSwitchBot ハブミニを導入し、その後Echo Dot (エコードット)第3世代、Fire TV Stick 4K Maxとだんだんと様々な機器が増えてきました。
しかし、手をつけようと思っていたけどなかなか買うまでに至っていなかったのがスマートロックです。
しかし、先日のAmazonのセールを機会に購入検討をしてスマートロックを購入しました。
スマートロックとは?
スマートロックとは、スマートフォンのアプリ等を使ってドアの施錠管理をするシステムで、一般的に販売されている後付け可能なスマートロックは、ドアの内側にある錠の開閉を行う機器を指しています。
スマートロックは、スマートフォンのアプリで鍵の解錠や施錠ができ、スマートロックとスマートフォンとの通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)と呼ばれるBluetoothやWi-Fi経由で行います。
ただし、ドアノブ自体に鍵を回すサムターンがついていてスマートロックが設置できない場合や、鍵の周囲にスマートロックを設置できるスペースがない、ドアの形状によって設置ができない、といった場合もありますので、全ての扉にスマートロックを設置できるとは限りません。
スマートロックのメリット
スマートロックを導入すると、スマートフォンのアプリ等で鍵の開け閉めができるようになりますが、これにより様々なメリットがあります。
鍵を簡単に開け閉めできる
スマートロックを導入すると、スマートフォンのアプリやキーパッドなどで鍵の開け閉めができるようになりますので、物理的な鍵を持ち歩く必要が基本的になくなります。
スマートフォンはたいてい手に持っていたり、すぐに取り出せる場所に入れている事が多いので、鞄の中から鍵を探し出したり、鞄の奥の方に入っているものを苦労して取り出す手間がありません。
スマートロックによっては、鍵の設定をしたスマートフォンを持っていれば近づくだけで鍵の開け閉めができるものもあります。
セキュリティ対策で鍵を二つ付けている人もいると思いますが、スマートロックを連動して動かせるものであれば、1回の操作で二つの鍵を一気に開け閉めできます。
遠隔で鍵の状態を変更できる
スマートロックは、スマートフォンのアプリで施錠の状態を変更できるため、外出先でも鍵がかかっているかの確認ができます。
また、状態の確認だけでなく、鍵の開閉も遠隔で操作できるものが大半であるため、親などが急に来訪してきても、遠隔で鍵を開けて家に入ってもらう、ということもできます。
スマートフォンのアプリ上には鍵の施錠や解錠の履歴が残るので、いつ誰が鍵を操作したのかも確認ができます。
鍵の閉め忘れをなくせる
スマートロックには、条件を設定して自動で鍵を閉めてくれるオートロック機能が付いています。
このオートロック機能を設定していると、自動でスマートロックが鍵を閉めてくれるため、鍵の閉め忘れがなくなります。
鍵のコピーや受け渡しが簡単
ドアの鍵は、防犯対策としてピッキング対策がされている鍵も増えていますが、そういった安全性の高い鍵の合鍵を作るのは価格も高く、合鍵の作成依頼をしてから時間もかかります。
しかし、スマートロックを導入してスマートフォンのアプリを利用する場合には、簡単に合鍵を作ることができます。
さらに、スマートロックによっては、期限や端末を絞って鍵をメールやメッセージアプリなどで簡単に渡したり、使えなくしたりすることができるため、外部の利用者が多い場合でも、対面で鍵を受け渡す必要がありません。
スマートロックのデメリット
このようにメリットの多いスマートロックですが、デメリットもあります。
解錠のためのバックアップは必須
スマートロックにオートロックを設定していると、自動で鍵をかけてくれるのは便利です。
しかし、スマートフォンや鍵を持たずにドアの外に出てしまうと、自動で鍵が閉まって締め出されてしまう可能性があります。
また、家に帰る前にスマートフォンの充電が切れてしまってアプリが使えない、という場合もスマートロックで解錠はできません。
そのため、番号を入力して解錠したり、指紋認証で解錠できる外付けのキーパッドをドアの外に設置する、単体で鍵を開けられる電子鍵やカードキーを持つ、念のため物理鍵を持ち歩く、というバックアップは必要になります。
スマートロックの充電切れ対応も必要
鍵を開ける側のスマートフォンの電池切れ以外にも、スマートロック側の電池がなくなる場合もあります。
スマートロックの電池が切れてしまうと、番号を入力して解錠したり、指紋認証で解錠できる外付けのキーパッド、単体で鍵を開けられる電子鍵やカードキーがあっても、スマートロックが動かないため解錠はできません。
後付けタイプのスマートロックは、元々の物理鍵で解錠ができますので、スマートロックの充電が切れた場合でも鍵を開けることができます。
また、スマートロックの電池容量が少なくなったときには、通常アプリに通知が来るようになっていますので、早めに電池を取り替えておく事で、こういった事態は防げます。
自動解錠の精度が低い
メリットでもあげた自動解錠機能(手ぶら開錠)という、いくつかの機種で提供されている近づくだけで鍵の開け閉めができる機能ですが、誤動作の話が散見されます。
セサミ 4やQrio Lockがうたっている自動解錠機能は、GPSの機能を使用して鍵の設置場所と、鍵を持っている人の位置情報を見て、帰宅しているかを判断して解錠をしています。
そのため、GPSが受信しにくい場所では「家の前でもドアが開かない」、「外出してないのに鍵が勝手に開いた」といった症状が起きやすく、セキュリティが求められる鍵に対する信頼性という点で、この機能はちょっと微妙なところがあります。
停電時やWi-Fiの障害時には遠隔操作はできない
スマートロック自体は、電池で動作しており、スマートフォンのアプリとはBlootoothで通信を行うため、停電時にもドアの前まで行けば開け閉めはできます。
しかし、停電時でも遠隔での操作をするにはスマートロックと連動する機器に電源が入っており、さらにインターネットに繋がっていないと何もできません。
また、Wi-Fiのルーターや光回線の終端装置(ONU)などの障害でWi-Fiに繋がらない場合も同様に遠隔操作はできません。
スマートフォンを紛失した場合のリスク
スマートロックは、スマートフォンのアプリを使って操作しますので、スマートフォンを紛失した場合は、鍵を落としたことと同じリスクがあります。
多くの人は、顔認証や指紋認証でスマートフォンにロックをかけていると思いますが、ロックが行われておらず、個人情報も見れる状態だと非常に危険なものがあります。
このように、スマートロックにはメリットもデメリットもあるという点に注意して導入が必要です。
SwitchBot ロック、セサミ 4、Qrio Lockの3機種を比較
今回、スマートロックを検討するにあたって重視したのは以下の5点です。
- スマートスピーカーとの連動
- 遠隔操作に対応
- 2つの鍵の同時解錠に対応
- 自動解錠は不要
- 家族以外のユーザー追加は不要
スマートホーム化を進めるために、スマートスピーカーと連動するもの、また家人が鍵を忘れて家をでてしまった場合や、家の鍵を閉め忘れた場合を想定して遠隔操作ができるものが望ましい。
また、鍵は二つ設置しているので、同時解錠ができるものが良く、家の玄関への設置を想定しているために、家族以外の利用は不要で、セキュリティを考えて自動解錠も不要と考えました。
スマートロックの選定にあたっては、SwitchBot ロック、セサミ 4、Qrio Lockの3機種に加えてSADIOT LOCKを検討しました。
SwitchBot ロック
SwitchBot ロックは、SwitchBot 人感センサーとSwitchBot ハブミニを最初に購入し、その後SwitchBot ハブミニをさらに追加したように、連携できる端末も持っているSwitchBotシリーズのスマートロックです。
SwitchBot ロックは、スマートスピーカーとの連動、遠隔操作に対応、2つの鍵の同時解錠に対応という条件を全てクリアしています。
また、自動解錠機能はなく、家族への鍵の共有はSwitchBotのアカウント共有で可能です。
SwitchBot:自分のホームを他の人と共有する方法は?デバイスをご家族/ご友人にシェアする方法
スマートロック単体の価格としては、定価は9,980円ですがセール時には8,980円となっています。
さらに二つの鍵に対応することを想定すると、セール時には2台で17,960円となります。
セサミ 4
セサミ 4は、CANDY HOUSEが出している価格の安さが際立っているスマートロックです。
セサミ 4は、スマートスピーカーとの連動、遠隔操作に対応しており、2つの鍵の同時解錠にはウィジェットで対応となりますが、条件を全てクリアしています。
【Android】Widgetの設定方法(SESAME OS2)
自動解錠機能はありますがオフにできますし、家族への鍵の共有は詳細な権限設定が可能です。
鍵のシェアゲスト/マネージャーの追加(SESAME OS2)
スマートロック単体の価格としては、7,980円とかなり安いのですが、SwitchBot ハブミニを既に購入しているSwitchBot ロックと違って遠隔操作をするためには、別途Wi-Fiモジュールが必要になりますので、セット参考価格12,960円、セール特価11,980円となります。
さらに二つの鍵に対応することを想定すると、セサミ 4 2台+Wi-Fiモジュールで19,960円となります。
Qrio Lock
Qrio Lockは、Qrio、Safie、雰囲気メガネの話が聞ける「Makuake」のIoT関連イベントに参加してきたで話を聞いたQrio株式会社が出しているスマートロックです。
Qrio Lockは、スマートスピーカーとの連動、遠隔操作に対応、2つの鍵の同時解錠に対応という条件を全てクリアしています。
自動解錠機能はありますがオフにできますし、家族への鍵の共有は詳細な権限設定が可能です。
スマートロック単体の価格としては、23,000円、別途Qrio Hub 9,100円が必要となります。
さらに二つの鍵に対応することを想定すると、Qrio Lock 2台+Qrio Hubで55,100円とかなりの高額となります。
SADIOT LOCK
SADIOT LOCKは、株式会社ユーシン・ショウワという鍵の企業がつくったスマートロックです。
ただし、SADIOT LOCKは、遠隔操作に対応、2つの鍵の同時解錠に対応してますが、スマートスピーカーとの連動に対応していません。
自動解錠機能はありますがオフにできますし、家族への鍵の共有は詳細な権限設定が可能ですが、スマートスピーカー対応していないということで、選定から外れました。
スマートロック単体の価格としては、13,200円、別途SADIOT LOCK Hub 4,950円が必要となります。
SADIOT LOCKとSADIOT LOCK Hubのセットになっても割引はなく18,150円、二つの鍵に対応することを想定すると31,350円となります。
機能と価格、アプリ、将来性でSwitchBot ロックに決定
SwitchBot ロック、セサミ 4、Qrio Lockを検討しましたが、機能面的にはどれも求めている機能は満たしています。
しかし、Qrio Lockは家で使うにはオーバースペックで、セサミ 4は、SwitchBot ロックとは異なり、鍵の管理にかなり自由度があるため心惹かれるんですが、家族で使う分にはこちらもオーバースペックです。
価格面ではQrio LockがQrio Lock×2台+Qrio Hubで55,100円と他のスマートロックの倍以上と大きく乖離があり、セサミ 4がセサミ 4×2台+Wi-Fiモジュールで19,960円、SwitchBot ロックはSwitchBot ハブミニが家に既にあり、さらにAmazonのセールで買うとSwitchBot ロック×2台で17,960円で購入ができます。
セサミ 4とSwitchBot ロックでかなり悩んだんですが、最終的には新たな管理アプリを追加するよりも、既存のSwitchBot アプリが利用できる事と、SwitchBotが結構頻繁にアップデートが行われているため、将来的にも機能がアップデートされる事に期待してSwitchBot ロックを購入する事にしました。
次回は、SwitchBot ロックの購入から設置について紹介します。