昨年は仕事の関係でタイにLCC(ロー・コスト・キャリア)で飛ぶ機会が多かったのですが、その際に毎回頭を悩ませていたのがカバン。
LCC(ロー・コスト・キャリア)の一番のメリットが飛行機代が安いということですが、その代わりに荷物を預けると別途料金が発生してしまうので出来るだけ機内持ち込みだけにしたいところです。
ところが、各LCC(ロー・コスト・キャリア)の機内持ち込み手荷物の個数、サイズと重量一覧で調べたように重量やサイズがかなりシビアです。
そこで、重量の制限がある点からハードケースのカバンは選択から外れますので、リュックサックタイプの中から機内持込のサイズ規定に収まるものを以下の基準で探してみました。
- 機内持ち込みできる
- 1万円以下で買える
- できるだけ軽い
- 丈夫
- リュックにもボストン(手持ち)にもなる
こうして色々と探し回って見つけたのが「キャビンゼロ(CabinZero)」。
その中で一番サイズの大きなキャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lを買ってみました。
「キャビンゼロ(CabinZero)」とは?
「キャビンゼロ(CabinZero)」は、イギリスのバックパックブランド。
イギリス出身のデザイナーNeil Varden(別名Leo)が1年の試行錯誤の期間を経て、機内持ち込みサイズのバックパックを作たのが始まりで、2012年に「キャビンゼロ(CabinZero)」としてブランドがスタート。
Neil Vardenは「キャビンゼロ(CabinZero)」のOur Storyでこのように書いています。
My dream was simple – or so I thought. A lightweight backpack with zippers that actually locked, durable enough for the rigours of travelling and small enough to keep by my side.
But after scouring the shops in the UK and Asia, I quickly realised that an adventure-proof, cabin-sized backpack just didn’t exist.
So I decided to make one myself.
「私の夢はシンプルでした。 – あるいはそう思いました。ロックができるジッパー付きの軽量バックパック。旅行の過酷さにも十分耐えられ、そばに置くには十分小さい。
しかし、イギリスとアジアのお店を周った後、私はすぐに冒険に耐えられる、キャビンサイズのバックパックが存在しないことに気づきました。
そこで私は自分で作ることにしました。」
世の中に無いから作る、というのが良いですね。
リュックサックの種類は基本3タイプ
「キャビンゼロ(CabinZero)」のリュックサックの種類はサイズ別に基本3タイプ。
商品名 | CLASSIC 28L | CLASSIC 36L | CLASSIC 44L |
---|---|---|---|
商品画像 | |||
価格 | \6,800~ | \7,500~ | \9,000~ |
サイズ | 39×29.5x20cm | 44x30x20cm | 51x36x19cm |
重量 | 600g | 700g | 760g |
他にも機内持ち込みサイズのバックパックとしては、Vintage、Classic Plus、Classic Pro、ADV、ADV Pro、Military、Urbanといったラインナップが用意されています。
「キャビンゼロ(CabinZero)」の5つの特徴
「キャビンゼロ(CabinZero)」の特徴は5つ。
機内持ち込み可能なサイズ
LCC(ロー・コスト・キャリア)を含めて飛行に乗る際、荷物を機内持ち込みにすると、受託手荷物で発生する可能性がある破損や汚損、紛失が防止でき、目的地到着後にすぐに到着ロビーを出ることができる、といったメリットがあります。
「キャビンゼロ(CabinZero)」のバックパックは、こちらのAIRLINE CARRY-ON BAGGAGE SIZE GUIDEにあるように、各航空会社の持ち込み可能な荷物のサイズに対して収まるように計算して作られています。
各LCC(ロー・コスト・キャリア)の機内持ち込み手荷物の個数、サイズと重量一覧の手荷物の個数、サイズと重量一覧比較表で見てみましょう。
長さの一番小さいのがScoot(スクート)とNokScoot(ノックスクート)の54cm、幅の一番小さいのがJetStar(ジェットスター)、AirAsia(エアアジア)、VietJetAir(ベトジェットエア)、春秋航空(成田発着国際線)の36cm、厚みの一番小さいのがJetStar(ジェットスター)、AirAsia(エアアジア)、Scoot(スクート)とNokScoot(ノックスクート)、VietJetAir(ベトジェットエア)、春秋航空(成田発着国際線)の23cm。
つまり、54x36x23cmのサイズに収まれば大丈夫という事ですね。
これに対して「キャビンゼロ(CabinZero)」のサイズは以下の通り。
- Classic 28L:39×29.5x20cm
- Classic 36L:44x30x20cm
- Classic 44L:51x36x19cm
ということで、44Lのサイズでも全て収まっています。
非常に軽い
「キャビンゼロ(CabinZero)」は一般的なリュックサックと比べてもメチャメチャ軽い。
例えばこちらのグレゴリー バックパック コンパス40の重量は970g。
また、機内持ち込みサイズ一杯で海外のトラベラーに人気のあるOsprey Porter 46 トラベルバックパックの重量は1.5Kg。
一方、「キャビンゼロ(CabinZero)」の各サイズの重量は以下の通りです。
- Classic 28L:600g
- Classic 36L:700g
- Classic 44L:760g
いかに「キャビンゼロ(CabinZero)」が軽いかがわかります。
実際にLCCを使って海外旅行に出掛ける前に買ってよかったもの5選で買ったMYCARBON 荷物測りでキャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lの重さを測ってみると、なんと公称重量よりも軽い670gでした。
遺失物発見連絡サービス「OKOBAN」付
空港で手荷物を預けると、受託手荷物の紛失「ロストバゲージ」が時々起こります。
そういったトラブルに対応するために「キャビンゼロ(CabinZero)」には「OKOBAN」という「遺失物発見連絡サービス」が付いています。
「OKOBAN」は、旅行カバンなどにTSAロック(アメリカ合衆国国土安全保障省の運輸保安庁から認定を受けた旅具等に備えられた施錠機構)を供給する米トラベルセントリー社が2009年6月から提供しており、なんと名前の由来は日本の交番だそうです。
このサービスは、2200以上の空港を含む世界最大の遺失物事務所のネットワークとリンクしていて、荷物を紛失してしまった場合には航空会社の係員や拾った人が「OKOBAN」のシステムに拾得物の情報を登録してくれると、自動でお知らせが持ち主に届くという仕組みで、年会費や登録料などかからず利用も無料です。
PLEASE ACTIVATEと記載のあるシールを剥がすと、個別の識別コードが記載されていますので、それを「OKOBAN」のWebサイトで登録しておけば利用ができます。
素材や縫製の丈夫さと防水加工
「キャビンゼロ(CabinZero)」の生地は、丈夫なポリエステルが使われていますが、防水加工もされていて耐水圧は1,500mm。
さらに、スーツケースのように強化された裏地がきちんとついています。
耐水圧は目安として500mmで小雨、1,000mmで普通の雨、1,500mmで強い雨に耐えられるとされていますので、大抵の雨には対応できることが分かります。
10年保証
届いたキャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lは、こちらのタグが付いていましたが10年保証ということですね。
キャビンゼロ(CabinZero) Classic 44Lを買ってみました
私が買ったのは、キャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44L。
カラーはUrban Camoという迷彩柄を選択しました。
背当て部分にはしっかりとクッションが入っていて、フィット感が良い。
ショルダー部分はかなり太く、下の方では体から拡がるように折れ曲がっているので担ぎやすい。
また、こちらにも厚めのクッションが入っているので、これだけの大容量の荷物を持っても肩が痛くなりにくそうです。
「OKOBAN」のタグも付いてます。
メインの収納場所は、ファスナーで半分以上開きますのでとても荷物の出し入れが楽。
メインの収納場所の背中側には、斜めにカットされた収納があり、13インチのMacBookProをカバー付きで入れても余裕で入るサイズ。
さらに、蓋となる反対側の内側には、メッシュとファスナーの二つのポケット。
メインの収納場所のファスナーはダブルジッパーになっていて、南京錠を通すことができる穴があります。
LCCを使って海外旅行に出掛ける前に買ってよかったもの5選で買ったPowangle 2個セット TSA鍵がバッチリはまりました。
ファスナーは信頼のYKKが使われていますので、セキュリティー面でも安心感があります。
左サイドには、持ち手が付いているので横持ちもできます。
さらにバックル付きのベルトが2本ずつ付いていますので、このベルトを締めることで型崩れしにくいようになっています。
パッキングした状態で見るとわかりやすいのですが、表側にも縦に開く収納部があります。
頻繁に取り出すものは、ここに収納するのが良さそうです。
上部にも持ち手があります。
キャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lの底部は、平たくなっていますので、荷物を縦に置いた場合に自立するようになっています。
ちなみに、横に置いても自立しますね。
横に、ASUS ZenPad 3 8.0 (Z581KL)とiPhone 8 Plusを置いてみましたが、44Lともなると結構大きいですね。
「キャビンゼロ(CabinZero)」を購入してみて
キャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lは、LCC(ロー・コスト・キャリア)で旅行する事を想定する場合には、かなり使えそうです。
ただ、気になる点は3点。
外部収納の少なさ
一つ目は、外部収納の少なさ。
キャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lは、外ポケットが前面収納しかないので、ペットボトルなんかを収納できません。
今までは、大きめの鞄とナップサックの二つで旅行をしており、ナップサックにはペットボトルを入れるサイドポケットが付いていたので、そこが気になります。
前面収納は、結構容量があってペットボトルとか入るには入るんですが、荷物がパンパンだと流石に入れにくいのと奥が深いので、外付けでペットボトルホルダーカバーやOneTigris HUNTERZ ウォーターボトルホルスターの購入を検討しています。
チェストベルトが無い
チェストベルトとは、ナップサックのショルダーがずり下がるのを防いでくれたり、ナップサックが身体に密着していないと歩行時にバッグが揺れて肩や腰に負担がかかるのを防いでくれる、というものでアウトドア系のナップサックにはほぼ装備されています。
キャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lは、44Lという大容量なのでチェストストラップが無いのが気になります。
実は、「キャビンゼロ(CabinZero)」でもClassic Plus、Classic Pro、ADV、ADV Pro、Military、Urbanには付いているんですよね。
ということで、後付けチェストベルトのチェストストラップを購入しました。
2本入りを購入しましたが、これをキャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lのショルダー部分に付けます。
丁度、胸のあたりに取り付けました。
メイン収納部分には仕切りがない
キャビンゼロ(CABIN ZERO) CLASSIC 44Lのメイン収納部分はかなり容量が大きいですが仕切りがありません。
そのため、サイズや形状を問わずに収納できる便利さがある反面、荷物が少ないと中身が動いてしまって現地に着いたらぐちゃぐちゃ、という事態になりかねません。
そこで、小分けにして収納ができるトラベルポーチなどがあった方がいいように思います。
とはいえ、全体的な満足度は高いのでLCC(ロー・コスト・キャリア)で機内持ち込みが出来るバッグを探しているのであればオススメです。