以前からお酒を飲んだ後などに、いびきをかくことがありましたが、最近はお酒を飲まなくてもかくことが増えていました。
いびきは様々な原因でおこるようですが、さすがに長時間で大音量のいびきは家族にも迷惑になりますし、友人との旅行などでも困ります。
また、いびきは睡眠時無呼吸症候群(SAS)にも繋がるようですので、早急に改善が必要ということで、いびき対策グッズを買ったりと対策をしてみたところ、かなり酷い状態から脱却ができましたが、劇的な効果があったのは「あいうべ体操」でした。
いびきとは?
そもそもいびきは、なぜ起こるのでしょうか?
睡眠中に呼吸をする時、鼻、喉から気管支にいたるまでの空気の通り道である上気道を空気が通るときに出る振動音がいびき。
睡眠中には全身の筋肉が緩みますので、舌を含む喉の周りの筋肉も緩みますが、緩んだ筋肉が重力で下に落ち込むことで上気道がより狭くなり、そこに空気が通ると周囲の組織が振動していびきになるのです。
いびきをかくときは、上気道が笛みたいになるってことですね。
いびきの原因
上気道が狭くなった上に振動することによって発生するいびきですが、調べてみるとさらにいびきが発生しやすくなる原因があるようです。
風邪・飲酒・疲労などによるもの
風邪を引いたり、お酒を飲んだり、疲れていたりすると、普段よりも筋肉が弛緩することで普段かかない人でもいびきをかくことがあるようです。
例えばお酒を飲んだ場合は、喉や舌の筋肉がお酒を飲んだことで緩んで、あおむけになると舌が落ち込みやすくなり、上気道が狭くなってしまうことがあるようで、私もこれは思い当たる節があります。
花粉症やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などによるもの
花粉症やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などがあると、鼻がつまりやすいため、鼻腔の空気抵抗が大きくなっていびきの原因となることがあるようです。
私は花粉症もあるので、花粉症の時期は確かに花がつまってしまって、鼻で息ができないくなり、自然と口呼吸をして寝るようになっていました。
肥満によるもの
喉の周囲に脂肪がつくことで上気道が圧迫され、呼吸しづらい状態を作ってしまうというものですが、常時この状態になっているということなので、これはかなり大変な状況です。
肥満は、やはり全ての病気の原因ですね。
老化によるもの
歳を取ってくると他の身体各部同様、筋肉が弱くなりますので、舌や喉の周辺の筋肉がたるみやすくなり、上気道をふさいでいびきをかく、ということもあるようで、歳を取ったらいびきをかくようになった、というのはこれが原因のよう。
こうして見ていくと、いびきを起こす様々な要因はありますが、いずれにしても「気道をふさがない」というのがポイントのようです。
アプリでいびきを計測
私は実際にどれぐらいのいびきをかいているのかについては、iPhoneのアプリで計測をしています。
ただ、無料で使えるアプリでいいものがありませんので、計測に使っているのはこちらの「Sleep Cycle: スマートアラーム目覚まし時計 – Sleep Cycle AB」というアプリ。
「Sleep Cycle」は、いびきなどの音や寝返りによる振動をもとに眠りのステージを分析し睡眠パターンを記録してくれ、設定した時刻から30分前までの範囲で、眠りが浅くなっているタイミングに合わせてアラームを鳴らしてくれます。
元々は快適な睡眠をしたくてアプリを入れてみたのですが、いびきの録音もできるということで合わせて利用しています。
年間3,000円というちょっと高めの有料アプリですが、この金額を払っても十分元が取れるアプリだとは思います。
ちなみに私は2年ほど継続して使っているので、値上がりする前の年間900円という価格で利用ができています。
いびきとは関係なく、無料で睡眠のモニタリングや最適なタイミングで目覚まし鳴らしたいのであれば、いびきの録音はできませんが「熟睡アラーム‐睡眠が見える目覚まし時計 – 株式会社C2」がおすすめです。
こちらも睡眠のトラッキングができるのと、レム睡眠を判断して最適なタイミングでアラームを鳴らす機能があります。
改善前のいびき
実際に「Sleep Cycle」でモニタリングした睡眠がこちら。
睡眠時間は6時間32分でいびきを1時間24分かいています。
また、いびきを何時頃にかいていたのかを具体的にみることができ、音まで聞けます。
録音されていたいびきがこちらですが、確かにうるさい。
いびき対策グッズを買ってみた
ということで、いびきをなくすためには「気道をふさがない」ようにしないといけませんが、これには以下の5つの方法が挙げられます。
- 筋肉を付ける
- 寝る前にお酒を飲まない
- 枕や器具などで気道を確保する
- 口呼吸する
- 空気の乾燥を防ぐ
これらが全てできればいいのですが、なかなかすぐには難しいものがあります。
しかし、世の中にはいびきをなくすためのグッズが色々と売り出されていて、お手軽に解消できるようにも思えます。
そこで、まず簡単にできそうな対策をしてみようと、主に3と4の対策のグッズを買ってみました。
最初に買ってみたのが口テープ、ノーズピン、鼻腔拡張テープの3つ。
口テープの「セレブリーズ」
一つ目は、口テープの「セレブリーズ」。
鼻呼吸だと気道が確保されるので呼吸がしやすいのですが、口呼吸だと気道の通り道が狭まってしまうので、いびきを改善するためには口呼吸をするように習慣づける必要があります。
私も花粉症の時期などがある関係か、最近どうも口呼吸の癖がついてしまっていましたのでまずは口を閉じて鼻で呼吸をするように、強制的に口を閉じさせるために口をテープで留めるというこちらを購入。
箱の内側には使い方の説明があり、「約3週間程度、毎日欠かさず続ける」ことで口呼吸が身に付くと書いてます。
「セレブリーズ」の本体は、骨のように両方が膨らんだ形状をしていて、口とあごにしっかりと張り付き、紙自体も意外としっかりしているので破れることもありません。
最初、すぐに取れてしまって朝まで持たないかと思いましたが、翌朝まで口にしっかりと張り付いていました。
ただ、使っていると両くちびるを少し内側に丸める感じでテープを貼っていないと、口の水分で剥がれてしまう日がありましたので、そこは慣れが必要かと。
あと、鼻が詰まっている日には少し息が苦しく感じる時がありましたが、継続して使ううちに確かに口呼吸の癖はついたように思います。
代用品でも大丈夫
ちなみに、口テープは口が閉じればいいだけですので、テーピングテープ、絆創膏、マスキングテープでも代用できます。
私はマスキングテープが家に一杯あったので、マスキングテープで代用していましたが、代用品だと粘着ノリが肌に合わない、粘着力が足りない、剥がすとき痛い、など人それぞれだと思いますので、自己責任で調整をいただくのがいいと思います。
ノーズピンのmute
二つ目は、ノーズピンの「mute」。
こちらは、鼻呼吸を楽にするために鼻の気道を確保することができるというもので、両方の鼻の穴に穴の空いたピンを差し込むことで気道を拡げてくれ、いびきを抑えるというもの。
箱の中には、2種類のノーズピンが入っています。
「ノーズピン ミュート type1」には、少し硬い材質で出来たメッシュ状のノーズピンがXS、S、M、Lの4種類入っています。
「ノーズピン ミュート type2」には、やわらかい材質で出来た円筒形のノーズピンがXS、S、M、Lの4種類入っています。
どれを使うは好みの問題ですが、私自身は色々と使ってみた中でtype2のやわらかいMサイズがいい感じ。
実際に寝る時に「mute」を使ってみると、鼻の奥まで気道がしっかりと確保されるので、最初は鼻に異物をいれる違和感が少しありますが、確かに呼吸は楽になります。
鼻腔拡張テープのブリーズライト
三つ目は、鼻腔拡張テープの「ブリーズライト」。
これは、鼻の上に貼ることで鼻腔を拡げて呼吸を楽にしてくれる、というものでサッカー選手で試合中に使っている人もいますよね。
箱の中には、バンドエイドのように個包装されたものが入っています。
「ブリーズライト」の本体は、硬めの板バネのような感じ。
この板バネのようなテープの反発力で、鼻腔を外側から拡げて鼻呼吸を楽にし、気道を確保していびきを抑えるという仕組み。
実際に貼るのは、鼻の穴よりも少し上。
そこに粘着テープを剥がして鼻に貼り付けると、鼻の表皮を引っ張って持ち上げる感じで確かに鼻の穴と奥が拡がります。
ノーズピンの「mute」は、物理的に鼻の穴を大きくしますが、これは外から引っ張られてる感が凄い。
鼻の上なので、粘着力がどこまで持つのかが不安でしたが、しっかりと朝までくっついていました。
ただ、「ブリーズライト」はAmazonだと30枚で1,295円とちょっとお高い。
鼻爽快
そこで、アイリスオーヤマから廉価な「鼻爽快」というものが出ていましたので、こちらも使ってみました。
こちらはお試しなので、4枚入りを購入。
「ブリーズライト」と同じくこちらも個包装。
こちらでもきちんと鼻腔が拡がりますが、使用感は少し違って「ブリーズライト」の方がしっかりと引っ張られている感じがあるかと。
口テープ、ノーズピン、鼻腔拡張テープの効果のほどは?
口テープ、ノーズピン、鼻腔拡張テープを買ってそれぞれを個別に使って、そのあとは全てを組み合わせても使ってみました。
結果として、これらのグッズだけではいびきは収まりませんでした。
口テープ、ノーズピン、鼻腔拡張テープを使うことで、確かに呼吸は楽になり、口呼吸から鼻呼吸へある程度はなったのですが、完全にいびきがなくなることはなく、相変わらずうるさい状態のまま。
そこで別のアプローチで対応をすることにしました。
「あいうべ体操」
購入したいびき対策グッズは、「気道をふさがない」ための「3.枕や器具などで気道を確保する」と「4.口呼吸する」に対応したものでした。
そこで、今度は「1.筋肉を付ける」の方向で対策をする方向で検討をしたところ、「あいうべ体操」というものがあるのを知りました。
「あいうべ体操」は、みらいクリニック院長の今井一彰先生が考案した、口呼吸を鼻呼吸に改善していく口の体操です。
いつでもどこでも誰でもできる「あいうべ体操」は食後に10回、一日30回を目安に地道に続けると、舌力がついて自然を口を閉じることができるようになります。口呼吸の改善は、あらゆる病気の原因治療につながります。あいうべ体操をしっかり継続している人は、自然に鼻で呼吸ができるようになり、アレルギー性疾患等の症状が改善していくことがあります。
https://mirai-iryou.com/aiube/
「あいうべ体操」のやり方は、次の4つの動作を順にくり返すだけ。
- 「あー」と口を大きく開く
- 「いー」と口を大きく横に広げる
- 「うー」と口を強く前に突き出す
- 「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
- 1~4を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続ける
やるときのポイント
声は出しても出さなくてもかまわないということなんで、私は出さずにやってます。
あと、全ての動作を力をいれて、各4秒ずつゆっくりやるのが効果的です。
この体操は、真剣に行うとかなり疲れます。慣れるまでは、2~3度に分けたほうが続けやすいでしょう。入浴時にやるのがおすすめです。
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また、「あいうべ体操」は、しゃべるときより口をしっかり、大きく動かす必要がありますが、無理は禁物です。
慣れてくると、一つ一つの動作が小さくなったり、時間が早くなってしまったりしますが、そうすると効果が明確に落ちてきてしまいます。
とくに顎関節症の人やあごを開けると痛む場合は、回数をへらすか、「いー」「うー」のみをくり返してください。この「いー」「うー」体操は、関節に負担がかからないため、何回行ってもけっこうです。
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ただ、痛くなるまでする必要はないので、自分にあった形で行うのがいいでしょう。
「あいうべ体操」の効果
「あいうべ体操」を始めてから、明確にいびきの時間が減りました。
口テープ、ノーズピン、鼻腔拡張テープも併用はしていたのですが、口呼吸ができるようになったので、現在はノーズピンだけ併用して使っています。
こちらは、直近の「Sleep Cycle」での睡眠記録になりますが、いびきは2分にまで減っています。
このように、よっぽど深酒をしたり、疲れたりしない限り、寝ている間に少しの時間いびきをまだかくことはありますが、以前のように何時間もいびきをかくということはなくなりました。
ただし、「あいうべ体操」を始めて1ヶ月もしないうちにいびきは急速に改善をしたのですが、途中でやり方が雑になった途端、またいびきをかきはじめるという事がありました。
そのため、「あいうべ体操」はいびきが改善したから終わりではなく、継続することで引き続き顔の周りの筋肉を鍛え続ける事が重要なようです。
また、「あいうべ体操」のページにはアトピー性皮膚炎などのアレルギーの病気、インフルエンザなどの呼吸器の病気、うつ病などの心の病気、べんぴなどのお腹の病気にも効果がある、という記載がありますので、顔の筋肉を動かすことは色々いいことがありそうです。
いびきでお悩みの方は、まず「あいうべ体操」を試してみてはいかがでしょうか?