人が会社を辞めるのは心がポッキリ折れてしまうから

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マイナビ転職に掲載された「[ #naoya_sushi ] 華麗なるキャリアの道程は、『ドワンゴ』から逃げ出したい一心から!?【前編】」という記事に対し、元ドワンゴ社員だった「ドワンゴは大量退職に関する印象操作をやめろ」というエントリーが投稿されて、ここ数日エンジニア界隈で話題となっていました。

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経営者から見た退職の理由

ドワンゴで社員の大量退職が起こった当時のドワンゴ社長である川上さんは、このエントリーが出た後にtwitterでいくつかのツイートをされています。

これを見て思ったのは、「社員が辞める理由については理解をされているが、社員が辞める気持ちに対しては理解されていない」のかなという事です。

ただ、私も経営者としてやっていた時にそれが理解できていたかはまた別の話なので、川上さん自身はその当時の話を美化して話すことをしない、正直な経営者ではあるとは感じます。

従業員から見た退職の理由

一方、uemura-hirokiことくずは氏が思わず脊髄反射をしてしまったのは、伊藤さんのこの発言。

— naoya:当時、『ドワンゴ』から転職してきたエンジニアが自分のチームにもやってきたんですけど、なんで辞めたの? って聞いても、なんか釈然としない理由ばかりと言うか、辞める理由がよくわからなかったのを思い出しました。

人は生き物ですから、やはり感情に左右される部分が大きく、特にベンチャーの場合には安い給料、長い労働時間、無駄の多い業務に対し、「この会社に自分は必要とされている」「会社は自分を評価してくれている」という感情を抱けないとやってられません。

このくずは氏も恐らくそうやって頑張ってたところに、新入社員の方が給料が高いというのが判明したので、自分が会社に対して抱いていた「頑張っていれば会社も応えてくれる」という期待感がポッキリ折れて、今までの感情が一方的に会社に抱いていた幻想だったことに気が付いてしまったんだと思います。

人が辞める時に色々な理由をつける、というのは確かに正しいですが、実際は会社に対して期待を抱けず不信感が出てしまった途端、「辞める」という行動に移るんだと私は思っています。

だから、不満としては川上さんが言う「給料が安かった」等の環境面についてはもちろんあると思うのですが、「それでも働こう」と思っていた気持ちが折られた、というのが一番ではないかと。

実はこれはベンチャーが成長する際には良く起こることで、今までの業務内容と変わったり、クライアントの規模が変わった時に、新しく入って来た人材の方が優秀で給料や待遇が前からいる社員よりも高くなってしまうことがやはり起こります。

そうなると、今まで頑張って働いてくれた従業員にも報いたいけど、新しく入った優秀な社員にも頑張って欲しいとなると、評価制度の不具合が企業の成長過程において、頻繁に起こります。

ただ、従業員にして見ればそれは心がポッキリ折れてしまうキッカケになってしまう場合が多くあります。

ドワンゴが不幸だったのは、優秀で能力があるのに、前からいるというだけで給料が安いという人材に対する評価制度と、新しく入ってくる人との評価制度のすり合わせが上手くいかなかったんだと思います。

似たような話は、私自身も経験していますし、周りでも良く聞く話しではあります。

伊藤さんは、このエントリーが出た後、twitterでくずは氏に向けて以下のように謝罪をされています。

ただ、くずは氏は伊藤さんに記事の中で「でもね、川上さん、人って心が急にポッキリ折れると辞めるんですよ。」と一言言って貰ってたら救われたんだと思います。

人ってそんなもんなんですよね。