新型コロナウィルス感染症の蔓延により、仕事はリモートワークが推奨され、不要不急の外出は避け、「密閉」「密集」「密接」の「三つの密」を避ける事が求められています。
ただ、そうして家にいるだけだと、新型コロナウィルス感染症の情報を流し続けるTVのワイドショーやtwitterをずーっと見てるだけになりがちです。
ところが、TVのワイドショーもtwitterもエビデンス(証拠)が曖昧な情報や、一部だけを切り取って違う意味で伝える事が多く、「それって大丈夫?」というようなものも数多くあります。
そこで、デマに踊らされないために、私自身も参考にしている、情報源がはっきりした、正しい情報を発信しているWebサイトをまとめてみました。
注:助成金や給付金について、随時アップデートしています。
やってはいけないこと
こういった時に一番やってはいけないことは、「脊髄反射」で動くこと。
阪神大震災や東日本大震災の時にも、多数のデマが流して世の中を混乱に招く人がいました。
そのため、ワイドショーやtwitterで見た情報に反応して、買占めに走ったり、怒りにまかせてtweet(ツイート)やRetweet(リツイート)するのはやめましょう。
まずは公式情報にあたって、正しい情報を確認する事がこういった時は重要です。
ダッシュボード
Code for Japan
可視化という点でわかりやすいCode for Japanの新型コロナウイルス対策ダッシュボード。
日本全国の都道府県別で、新型コロナウイルス感染症の患者数や、感染者用の病床数などが表示されており、ひっ迫しつつある日本の状況が一目でわかります。
東洋経済ONLINE
東洋経済オンラインの新型コロナウイルス国内感染の状況がわかるダッシュボード。
Johns Hopkins Coronavirus Resource Center
新型コロナウイルスの世界的な感染状況を集計しているアメリカのジョン・ホプキンス大学のJohns Hopkins Coronavirus Resource Centerが提供しているダッシュボード。
WHO、CDC, ECDC, 国国家衛生健康委員会といったなどから収集したデータを元に、症例数、死者数、回復者数などを地図上に表示。
こちらでは国別の感染者数や死亡率について、データとグラフで公開しています。
けんもねずみさん 新型コロナ 県別・時系列グラフ
@けんもねずみさんが作られた「新型コロナ 県別・時系列グラフ」。
検査数と週間陽性率、エピカーブ、陽性数・陽性率県比較、陽性者の年齢性別構成、市区町村ごとの陽性者数の推移、発症-公表日ラグと、切り口が面白い。
新型コロナウィルスについて
そもそも、情報を正しく理解するためには、新型コロナウィルスについての正確な知識が前提となります。
まずは新型コロナウィルスとはどういったものなのか、を理解するための情報がわかりやすくまとめてあるWebサイトから。
日本科学未来館
日本公衆衛生学会が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
特に新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する厚生労働省対策推進本部クラスター対策班 東北大学大学院医学系研究科・押谷仁教授が、クラスター対策研修会(2020年3月29日)において出されたCOVID-19への対策の概念が素晴らしい。
新型コロナウィルスとはどういったものか、初動、武漢の状況、新型コロナウィルス対策の基本的な考え方、他国の状況、クラスター対策班の方向性、感染が拡がる仕組み、北海道で起きていた事、今後懸念される状況などについてわかりやすくまとめられています。
日本赤十字社
日本赤十字社が、新型コロナウィルス感染症から生まれる3つの負のスパイラルについて囚われないように、という大切な発信をしています。
MSDマニュアル
医学事典のMSDマニュアルのコロナウィルスと新型コロナウィルス、MERS、SARSについての解説。
動画
厚生労働省及び経済産業省、消費者庁、文部科学省が、新型コロナウイルス感染症対策についてわかりやすく紹介した動画。
WHO神戸センターが日本語字幕を付けた「COVID-19のウイルスはどのように広がり、どうすれば感染を防げるでしょうか?」の動画。
官公庁の情報発信ページ
官公庁からの公式情報は、基本的に一次情報であることが殆どですので、まずはこれらのWebサイトから情報を得るようにしています。
また、官公庁以外でも情報ソースのしっかりしたところについては含めています。
厚生労働省
厚生労働省が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
厚生労働省大臣の記者会見概要、国内の発生状況、政府の対策について、国見の皆様へ(予防・相談)、働く経営者の皆様へ、新型コロナウィルス感染症に関するQ&A、SNSによる情報発信、報道発表資料・通知等、参考情報・リンクの各情報が掲載されています。
国内の感染状況や医療機関での対応方針など、はこちらで確認をするようにしています。
このページからは、以下のページを良く見ています。
- 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
- 国内の入退院の状況について(PDF)
- 発生状況マップ
- 全国クラスターマップ(PDF)
- 報道発表資料一覧(新型コロナウイルス感染症)
- 各国・地域における新型コロナウイルスの感染状況(外務省HPより)
新型コロナウイルス感染症による小学校休業により、仕事ができなくなった人向け支援としては、就業できなかった日について1日当たり4,100円が支援されます。
こちらは、事業主向けに、小学校等の臨時休業に伴って、保護者が休暇を取得する事になった場合の支援として、1日上限8,330円を支援する、というもの。
従業員の雇用確保のための支援としては、今般の新型コロナウイルス感染症により影響を受ける事業主を支援するため、雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大を今後行う予定です【PDF:92.1KB】となり、4月1日からは大企業が休業手当日額の3分の2、中小企業が5分の4、従業員全員を雇い続ける場合はそれぞれ4分の3、10分の9を助成してくれます。
ただし、この休業手当の金額は労働基準法第26条において定められており、平均賃金の60%と計算して休業期間の日数に応じて支払うというものです。
そのため、休業補償というのは、雇用調整で休ませる社員の給料について全額支払うという制度ではない、という事に注意が必要です。
こちらは、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業事業主に対しては、1企業当たりの上限額100万円までで50%が支給される支援。
住居確保給付金について(PDF)というものがあり、就職活動中の家賃を原則として3か月間、最長で9か月間、受け取れます。
生活福祉資金貸付制度(PDF)というものがあり、各都道府県社会福祉協議会から生活費等の必要な資金の貸付け等を貸付利子無利子、保証人不要で最大で20万円、さらに条件によっては月20万円までを3ヶ月間借りられます。
東京都
テレワークについては公益財団法人東京しごと財団が、厚生労働省とは別に事業継続緊急対策(テレワーク)助成金で支援をしています。
こちらは、100%助成で助成金の上限も250 万円となっています。
東京都感染拡大防止協力金
東京都は、事業者に施設の使用停止や施設の営業時間の短縮への協力を依頼しましたが、この依頼に応じて休業等の対象となる施設で、休業等に全面的に協力した都内中小企業及び個人事業主に対して、「東京都感染拡大防止協力金」を支給します。
首相官邸
首相官邸のWebサイト。
基本的な新型コロナウィルスについての情報は、新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~という専用ページが用意されていて、別途以下に情報がまとめられています。
また、3つの「密」を避けましょう!(PDF:1,245KB)、感染症対策(PDF:950KB)といったダウンロードできて利用できる素材も用意してあります。
ただ、上のページは基本的なお話が多いので、首相官邸のWebサイトの中で見ているのは主に以下のページ。
先日「全国で5,000万余りの世帯全てを対象に布マスク2枚を家庭に配布」が話題となりましたが、総理の一日にある新型コロナウイルス感染症対策本部(第25回)を見ると以下のように、実際にはマスクの増産や医療機関に対するサージカルマスクの配布などを行う中での施策だというのがわかります。
マスクについては、~中略~更なる増産を支援し、月7億枚を超える供給を確保する見込みです。
首相官邸:新型コロナウイルス感染症対策本部(第25回)
全国の医療機関に対しては、先月中に1,500万枚のサージカルマスクを配布いたしました。さらに、来週には追加で1,500万枚を配布する予定です。加えて、高齢者施設、障害者施設、全国の小学校・中学校向けには布マスクを確保し、順次必要な枚数を配布してまいります。
首相官邸:新型コロナウイルス感染症対策本部(第25回)
本日は私も着けておりますが、この布マスクは使い捨てではなく、洗剤を使って洗うことで再利用可能であることから、急激に拡大しているマスク需要に対応する上で極めて有効であると考えております。
首相官邸:新型コロナウイルス感染症対策本部(第25回)
そして来月にかけて、更に1億枚を確保するめどが立ったことから、来週決定する緊急経済対策に、この布マスクの買上げを盛り込むこととし、全国で5,000万余りの世帯全てを対象に、日本郵政の全住所配布のシステムを活用し、一住所あたり2枚ずつ配布することといたします。
東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト
東京都が開設した新型コロナウイルス感染症対策サイト。
都内の最新感染情報がわかりやすくまとまっていて、陽性患者の属性などもこちらに掲載されています。
また、こちらの新型コロナウイルス感染症が心配なときにのフローチャートが非常にわかりやすい。
WHO神戸センター
WHO神戸センターが提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
迷信や不安に対するアドバイス(Myth-busters)(PDF)、流行下におけるストレス対処(Coping with stress during the 2019-nCoV outbreak)(PDF)、職場でCOVID-19に備える(Getting workplace ready)(PDF)は、他で見た事がない情報で参考になります。
東京都医師会
東京都医師会が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
新型コロナウィルス感染症の予防策について、8つの項目で行動指針が示されていて、新型コロナウィルス感染症が心配な時にはどうすればいいのかのフローチャートがわかりやすく示されています。
消費者庁
消費者庁からは、新型コロナウィルスが蔓延する中で、デマに惑わされず、冷静な購買活動を行うように様々な注意喚起されています。
国民生活センターからは、新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報)、新型コロナウイルスに便乗した架空の”マスク販売広告メール”にご注意!(速報第2弾)、新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報第3弾)-行政機関名をかたる電話、行政から委託されたという業者からの電話には応じないようにしましょう-、新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報第4弾)-「新型コロナウイルスが水道水に混ざっている」等の根拠のない話には耳を貸さないで-、新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報第5弾)-「助成金があるので個人情報を教えてほしい」等の“なりすまし”や“オレオレ詐欺”に注意-という悪質な相談事例が寄せられています。
経済産業省
経済産業省の新型コロナウィルス感染症関連支援策。
新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ(PDF形式:1,138KB)が良くまとまっており、資金繰り支援(貸付・保証)については、別枠(最⼤2.8億円)で融資額に対する100%保証などが受けられます。
また、マスクや消毒液やトイレットペーパーの状況 ~不足を解消するために官民連携して対応中です~では、マスクやトイレットペーパー、食料品についての流通について情報発信が行われています。
新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく中小企業や個人事業主への現金給付策。
名称は「持続化給付金」で、補正予算案額は2兆3176億円。
給付額の計算方法は以下の通り。
対象は、中堅企業、中⼩企業、⼩規模事業者、フリーランスを含む個⼈事業者等、その他各種法⼈等で、新型コロナウイルス感染症の影響により売上が前年同⽉⽐で50%以上減少している者。
経済産業省関係令和2年度補正予算案の事業概要(PR資料)(PDF形式:2,525KB)
ということで、NPOや一般社団法人、フリーランスなども対象のようです。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫の新型コロナウイルスに関する相談窓口。
上の経済産業省にも記載がありますが、個人企業・小規模企業向けの新型コロナウイルス感染症特別貸付、飲食業、理容業、美容業などに向けた生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付、中小企業向けの新型コロナウイルス感染症特別貸付で、当初3年間は実質的に無利子で借りられる融資制度があります。
国税庁
新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方に対し、原則として1年以内の期間に限り納税の猶予が認められます。
新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方には猶予制度があります(PDF)
日本学生支援機構
新型コロナウイルス感染症に係る影響を受けて家計が急変した方への支援として、急変後の所得の見込みにより要件を満たすことが確認されれば給付奨学金の支援対象となるようです。
NHK
民放のワイドショーは、かなり偏った情報が多いので、放送局の中からはNHKを。
Goolge:COVID-19 Community Mobility Report
GoogleがGoogle マップで匿名化して集約したデータを用いて提供する、COVID-19 Community Mobility Reports (COVID-19 コミュニティ モビリティ レポート) 。
同レポートは、集計のうえ匿名化したデータを使用し、娯楽関連施設(Retail & recreation)、食料品店やドラッグストア(Grocery & pharmacy)、公園(Parks)、公共交通機関(Transit stations)、職場(Workplaces)、住宅(Residential)といった大分類を用い、これらの場所の行動の傾向を時系列のグラフで表示します。数週間単位の傾向とあわせて、48 〜 72 時間前の最新情報も掲載します。訪問の増減率は表示しますが、訪問の絶対数は含まれません。またプライバシー保護の観点から、個人の位置や連絡先、移動など個人を特定できる情報は一切含まれません。
Google Japan Blog:感染症対策の専門家を支援。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と戦う上で役立つデータを
妊娠中の方や子供、持病がある方向け情報
妊娠中の方や子供、持病がある方向けには、以下の組織が新型コロナウィルス感染症関連の情報発信をしています。
日本産婦人科感染症学会
日本産婦人科感染症学会が提供している、妊婦中ならびに妊娠を希望している方に対して新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
日本小児科学会
日本小児科学会が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
新型コロナウイルス感染症に関するQ&Aというページもありますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するシクレソニド吸入薬の適正使用についてや、「小児の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の臨床的な特徴」および「新型コロナウイルス検査適応(日本小児科学会の考え方)」といった情報も掲載されています。
日本糖尿病学会
日本糖尿病学会が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
日本循環器学会
日本循環器学会が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
一般向けには、心臓病患者の新型コロナウイルス感染症に関するQ&Aが掲載されており、医療従事者向けに海外の最新情報も掲載されています。
日本透析医会
日本透析医会のWebサイト。
新型コロナウイルス感染症に対する透析施設での対応について(第4報改訂版)というように、PDFではあるが情報の発信が行われています。
海外
世界の感染状況や、他の国では新型コロナウィルスとどのように対処をしているのかについて教えてくれるWebサイトをまとめました。
WHO(世界保健機関)
WHO(世界保健機関)が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
CDC アメリカ疾病対策センター
アメリカ疾病対策センターCDC(Centers for Disease Control and Prevention)が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
ECDC 欧州疾病対策センター
欧州疾病対策センターECDC(European Centers for Disease Prevention and Control)が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
その他の公式情報提供サイト
基本的に上に挙げた情報提供サイトを私は見ていますが、他にも医療従事者向け情報や業界団体の情報、その他官公庁が発信しているWebサイトを以下にまとめました。
日本感染症学会
日本感染症学会が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
主に医療従事者向けの情報がメインですが、一般の方向けにも感染症の専門家からの生活する上での注意点などが掲載されています。
日本環境感染学会
国立感染症研究所(https://www.niid.go.jp/niid/ja/)
国立感染症研究所が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
東京都感染症情報センター
東京都感染症情報センターが提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
日本医師会
日本医師会が提供している、新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
内閣官房
内閣官房の新型コロナウィルス感染症についての情報ページ。
国民の皆様へのメッセージ、各種支援のご案内、感染しない、広げないために、相談窓口・Q&A、国内外の発生状況、政府・自治体の取り組み、対策本部等の会議についての各情報が掲載されています。
日本衛生材料工業連合会:マスク工業会
今ではなかなか手に入らないマスクについて生産をしている業界団体のページ。
日本製紙連合会
現在、トイレットペーパーの供給量に不⾜はありません。⽇本国内で消費されてい
「トイレットペーパー、ティシューペーパーの供給⼒、在庫は⼗分にあります」(PDF)
るトイレットペーパーの約 98%が国内⽣産です。
観光庁
観光庁の新型コロナウィルス感染症支援。
これは今やるべきかというのは議論の余地があると思いますが、観光庁は「新型コロナウイルスの感染拡大防止期間を将来の観光需要回復に向けた積極的な「助走期間」と位置づけ」ているそうで、こういった支援が行われています。