「高松塚古墳」や「石舞台古墳」で有名な明日香村は、奈良駅から電車で1時間以上離れた場所に位置しています。
そのため、関西に住んでいた時にも行ったことがなかったのですが、初めて行ってみると遺跡を巡るのに、電気自動車をレンタルして回れる最新サービスを体験できる場所でもありました。
大阪阿倍野橋駅からはBlue Symphonyもある
今回は予約が既に一杯ということで乗ることはできませんでしたが、近鉄の大阪阿倍野橋駅から奈良の吉野駅まで直通で行ける「青の交響曲(シンフォニー)」という電車があります。
近鉄阿部野橋駅で、丁度止まっている車両を見つけました。
3両編成の「青の交響曲(シンフォニー)」の中では、食事やアルコール、スイーツなどが提供されていて、他にもオリジナルの鉄道グッズが買えるなど、贅沢な内装の車両で奈良までの旅を楽しめます。
機会があれば是非乗ってみたいですね。
明日香村観光は飛鳥駅からスタート
近鉄奈良線の飛鳥駅が明日香村観光のスタート地点になります。
飛鳥駅を出ると正面に路線バスとタクシーのロータリーがあり、左手に「飛鳥びとの館」。
ここには観光案内所ですが、観光モデルコースが載っていたり、飛鳥地区の各所で使える割引券が入っている「飛鳥王国パスポート」というもの100円で売っています。
私は知らなかったのですが、これを買うと石舞台古墳、高松塚壁画館など明日香村内9箇所(施設)の割引券が付いてくるようなので、買ってから観光するのが良さそうです。
「飛鳥びとの館」の横にはレンタサイクル。
しかし、今回はレンタサイクルではなく別のもので回ろうと思っていますので、駅を出て右側に歩いていきます。
こちら側にもレンタサイクルがありますが、ここでは日産自動車の超小型電気自動車がレンタルできる「MICHIMO(ミチモ)」というサービスもやっています。
MICHIMO(ミチモ)
「MICHIMO(ミチモ)」は、明日香村の決められた範囲を自由に走る事ができる、日産の二人乗り電気自動車の「NISSAN New Mobility Concept」が借りられるレンタルサービス。
利用にあたっては、「MICHIMO(ミチモ)」のWebサイトにある「ご予約・ご利用料金について」から事前に予約が出来ますが、当日でも空いていれば借りる事ができます。
◆営業時間◆
旅する明日香ネット:特集:EVレンタルサービス「MICHIMO」
9:00~18:00 (季節により変動します)
◆利用料金◆
①3,240円(税込)/3時間コース
②5,130円(税込)/5時間コース
③8,640円(税込)/1 日コース
※延長は、1時間につき1,620円(税込)
◆貸出場所◆
近鉄飛鳥駅前MICHIMOステーション
奈良県高市郡明日香村越13-1
TEL:0744-33-9090
◆その他◆
・ご利用には普通自動車運転免許が必要です
・特殊車輌のため、お貸出し前に20~30分程度の講習をご受講いただきます
「MICHIMO(ミチモ)」の外観
実際に乗れる「MICHIMO(ミチモ)」のスペックは、以下の通り。
- 車種:NISSAN New Mobility Concept
- 定員:2名
- サイズ:全長2340mm×全幅1230mm×全高1450mm
- 車重:500kg
- 最高速度:約80km/h
- 航続可能距離:約100km
こちらの車は、先日開催された東京モーターショーの超小型モビリティ試乗体験で乗る事が出来たようです。
実車をみると、かなりコンパクト。
前から見ると、バンパーなどはなく車輪が車体の前後ギリギリで、ちょっとゴーカートぽい。
後部にはブレーキランプとウィンカーがあり、こちらもバンパーはありません。
NISSAN New Mobility Conceptの運転席は、非常にコンパクト。
サイドブレーキはハンドルの左下に引くタイプのものがありますが、電気自動車なのでハザードボタンの横にD、N、Rと書かれたボタンがあり、それぞれ前進、ニュートラル、バックのスイッチになっています。
日産の車と言いながら中身はルノーということで、日本車とはレバーが逆になっており、左のレバーがライトとウィンカー、あとは警笛のスイッチ。
右レバーがワイパーのスイッチになっており、その下にキーを挿すところがありますが、ガソリン車ではないのでエンジンを始動するのではなくスイッチを入れる感じ。
鍵を入れて回転させたまましばらく待つと、バッテリーのゲージが上下した後、「GO」mのランプが点灯して始動状態になります。
扉は上への跳ね上げ式となっており、窓にはビニールでのカバーしかなくサイドウィンドーもないので、雨が降ったら濡れてしまう可能性は高そうです。
運転席のシートは前後は動かせますが、背もたれの角度は変えらず固定されています。
後部座席はかなり小さく、大人が乗り込むのはやや窮屈。
また、「MICHIMO(ミチモ)」以外にも、4人定員の電気自動車「三菱i-MiEV」も用意されていますので、普通の軽自動車と同じサイズですがこちらにも乗れます。
「MICHIMO(ミチモ)」の走行可能エリア
明日香村の中でも、「MICHIMO(ミチモ)」で走れるエリアは走行可能エリアマップにある以下のように決まっています。
この範囲は北は藤原宮跡や本福寺、南は地蔵寺や高取城跡といったスポットが含まれているので、「MICHIMO(ミチモ)」に乗れば明日香観光は楽に回れますし、「MICHIMO(ミチモ)」だと有料の駐車場でも料金を請求されることはありませんでした。
また、レンタサイクルは明日香レンタサイクルによると平日1台900円、土・日・祝は1台1,000円で1日中借りられますが、電動自転車だと1台1,500円になりますので、2台借りると3,000円と「MICHIMO(ミチモ)」の3時間コース3,240円といい勝負になります。
石舞台古墳
「MICHIMO(ミチモ)」で3時間コースを借りて明日香村の観光に向かいます。
最初は飛鳥駅からは東側にある「石舞台古墳」に向かいます。
石舞台古墳の手前の駐車場に電気自動車を止め、坂を上がっていくと国営飛鳥歴史公園石舞台地区の国営飛鳥歴史公園が右手に見えてきます。
青々とした緑の芝生が綺麗な場所で、レジャーシートを敷いてのんびり過ごしている方も多く、ここに来てのんびりするのは大変な贅沢な時間を過ごせそう。
坂の途中には飛鳥観光周辺案内図があります。
さらに坂を上がると特別史跡石舞台古墳入口があります。
拝観料は大人300円、高校生以下100円と安いですね。
石舞台古墳は、飛鳥時代の実力者で聖徳太子と同時代を生きた蘇我馬子の墓といわれていますが、明確な証拠がないために今なお誰の墓なのかは定かではありません。
のどかな田園風景の中に、大きな方墳とその上に巨大な石で出来た石舞台が。
近くで見るとかなりでかい。
この石舞台のところも、元々は土で覆われていたものが、土が失われて石室が露出している状態になっています。
反対側に回るとお花が供えられていました。
横手には階段が用意されていて、石舞台の中に入れるようになっています。
玄室内部
玄室の中は天井が高く、思ったよりも広い。
上部に石にはかなり隙間があって、そこから光が差し込んでいます。
玄室内部から入口の方を見ると、外の光がまぶしくて、冥界を彷徨ったような不思議な感じがします。
復元石棺
石舞台古墳の外周には、復元石棺が置いてありました。
発掘調査で石棺は発見できませんでしたが、このような石棺が入っていたと考えられるようです。
石舞台古墳に来ると、遥か昔に巨大な石をこんな場所まで運んで古墳を築き、それが現代まで残っていて我々が見て触る事ができる、というのに感動しますね。
明日香鍋が食べたかったが
石舞台古墳を見た後は、お昼時になったので、名物の飛鳥鍋を食べに「めんどや」へ。
飛鳥鍋(あすかなべ)は、鶏ガラのダシに牛乳を加え、白味噌、醤油、砂糖で調味し、鶏肉と野菜を煮込む鍋料理である。奈良県飛鳥・橿原地方の郷土料理。
具材は鶏肉、白菜、白ネギ、シイタケ、ジャガイモ、ニンジン、豆腐、しらたきなど。食べるときは、すき焼きのように溶き卵につけるか[1]、出汁ごと皿に取り薬味を加えて食べる。
飛鳥時代に唐から来た渡来人の僧侶が、寒さをしのぐためにヤギの乳で鍋料理を作ったのが始まりとされる
Wikipedia:飛鳥鍋
電気自動車だと、石舞台古墳から数分で到着します。
ところが、お店で伺うと飛鳥鍋はできるまでにかなり時間がかかるそう。
ということで、「飛鳥路旅の味セット」を注文しました。
これが、美味しい上にボリュームもあって大当たりでした。
具沢山のにゅーめんは、関西風のお出汁で優しいお味。
奈良の名物柿の葉寿司は、程よいお酢が疲れた胃から食欲をかきたて。
おからも上品な味付け。
自家製わらび餅も甘さ控えめで、口直しにいい感じ。
どれも美味しくいただけました。
飛鳥寺などは次回に。