2024年8月8日午後5時ごろ、日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生しましたことで、科学的に想定される最大クラスの南海トラフ地震に対する注意報が出されました。
こちらは、地震の発生から1週間経過したことから、8月15日17時をもって、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う政府としての「特別な注意の呼びかけ」は終了となりましたが、日本は地震大国ですので、常に地震に対する備えは必要です。
私自身、阪神大震災の際には実家がある神戸に住んでいたので、地震が来た時には寝ていたところに突き上げるような激しい揺れと「ゴー」という地鳴りの音に世界の終わりが来たのかと思うほどでした。
また、仕事場が元町の損害保険会社でしたので、お客様の銀行が壁1枚を残して倒壊したり、お客様自身が倒壊した建物の下敷きになって亡くなるなど、多くの被害を見てきました。
さらに、東日本大震災の時には東京の銀座の事務所におりましたので、被災地ほどでは無いにしても大きな揺れに見舞われた後、電車が動かないので夜遅くまで家に帰れないという状況になりました。
情報取得のために電源の確保が必須に
日本では、何時、いかなる場所で地震に遭遇するかわかりませんが、建物が倒壊したりしない限り、大地震発生から数日の間は、道路は救助・救急活動のための消防車や救急車などが優先されるため、むやみに移動をすることは望ましくありません。
また、交通機関が停止している駅周辺は、人があふれて大混雑するため、混乱を避けるため、近づかないようにすることが必要です。
その場合、自宅や事務所などで災害発生時に必要となるものは、安全の確保、食事の確保、トイレの確保、さらに電源の確保が必要です。
地震発生後には、ラジオやテレビ、スマートフォンなどの様々な手段を使って、正確な情報の把握に努めることが求められますが、地震によって停電が発生した場合、電源が無いと情報を取得する手段がなくなってしまいます。
そこで、今回はそういった場合に備えてポータブル電源を購入しました。
電源容量と持ち運べる重さ、サイズで選定
ポータブル電源を購入するにあたり、選定基準としたのは充電できる電源容量と持ち運べる重さとサイズです。
200~500Whは人が持ち運べるぐらいの大きさ
200~500Wh程度のバッテリー容量を備えたモデルの場合、重量も約2~5kg程度なので持ち運びも可能です。
スマートフォンの充電など、消費電力がそこまで大きくない利用を想定している場合には、十分な容量になります。
500~1,000Whは車などで運べるぐらいの大きさ
500~1,000Wh程度のバッテリー容量を備えたモデルの場合、重量は約6〜12kgと一人で持ち運ぶには少し重いですが、車などであれば十分運べるものになります。
バッテリー容量が大きくなるため、車載冷蔵庫や扇風機、電気毛布、ミキサーなど、避難時に最低限必要な電化製品を数日は稼働できる想定です。
1,000Whは自宅で利用する想定
1,000Wh以上の大容量モデルになると、重量は約15~20kgと持ち運びには厳しいものがあります。
そのため、災害で電気が止まってしまった場合に、自宅で約2~4日間の緊急電源として家電を動かしたりスマートフォンを充電したりする利用方法が想定されます。
今回は、基本的に災害時の自宅での利用を想定し、さらに大きさとバッテリー容量の点から500Wh〜1,000Wh程度のものから選びました。
定格容量と充電時間で決定
候補となったのが以下の商品です。
- EcoFlow RIVER 2 Pro
- Anker Solix C800 Portable Power Station
- Anker 535 Portable Power Station
- PowerArQ S7
- Jackery ポータブル電源 708
この中で、定格出力はAnker Solix C800 Portable Power Stationの1,200Wがダントツに大きく、EcoFlow RIVER 2 Proが800Wと続きます。
重量はJackery ポータブル電源 708が6.8kgと最も重いAnker Solix C800 Portable Power Stationの10.5kgとは4.3kgも軽く、EcoFlow RIVER 2 Proの7.8kgとも1kgの差があります。
一方、充電時間はAnker Solix C800 Portable Power Stationが58分、EcoFlow RIVER 2 Proが約70分とこの2つが圧倒的に早い。
災害時の自宅での利用を想定して持ち運びは考えてないので、定格容量と充電時間で最終的にはAnker Solix C800 Portable Power Stationに決定をしました。
Anker Solix C800 Portable Power Station
Anker Solix C800 Portable Power Stationは、持ち運びを想定していませんが、20.5cm x 24.99cm x 37.08cmと結構大きいサイズで10.5kgと重量もあります。
上部には持って運ぶためのグリップが付いています。
前面には液晶モニターとAC電源が5口、USB Type-A(USB-A)が2口、USB Type-C(USB-C)が2口、シガーソケットが1口付いてます。
側面には充電のケーブルを挿す端子、リセットボタン、シガーソケットからの充電端子があります。
反対側の側面の中には、冷却のためのファンが見えます。
Anker Solix C800 Portable Power Stationには、電源ケーブルとユーザーガイドが本体以外に付いてきますが、マニュアルはオンラインでの提供になります。
Anker SOLIX C800 Portable Power Station ユーザーガイド(PDF)
Anker Solix C800 Portable Power Stationの上部には小物入れがあり、ケーブル類は入れておく事ができます。
充電はすぐに完了
Anker Solix C800 Portable Power Stationは、届いた段階である程度の充電が行われていましたが、 100%ではなかったので充電を行いましたが、充電時間はかなり短くて良いですね。
Anker Solix C800 Portable Power Stationを使う場合、前面にある主電源ボタンを3秒間長押しします。
液晶画面にバッテリー残量のインジケーターが表示されたら、機器への給電が可能になります。
持ち運びしない想定ならベストかも
Anker Solix C800 Portable Power Stationは、持ち運ぶにはかなり大きく重いのですが、充電が早い上に定格容量が大きいので、家で使う前提ならベストの選択かもしれません。
災害の多い日本においては、ポータブル電源を買っておくと、いざという時の安心材料となりますね。