日本航空(JAL)や全日空(ANA)といった航空会社は、空港での待ち時間を快適に過ごせるようにと独自のラウンジを各空港に用意しています。
しかし、これらの大手航空会社は、乗機したマイル数に応じたステータスが毎年提示され、それに応じて利用できるラウンジが決まっています。
そのため、もっぱら格安航空会社のLCC(ロー・コスト・キャリア)を利用する事が多くなった最近では、これらのラウンジは別途料金を払わない限り利用ができません。
そこで、作成をしたのがプライオリティ・パスです。
プライオリティ・パスとは、世界中の空港ラウンジが利用できる会員サービスです。
今回、最初の作成から2年が経ってプライオリティ・パスの更新が来ていましたので、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、どこにも出掛けられない状況ですが更新をしてみました。
空港にはクレジットカードのラウンジもある
空港には航空会社のラウンジ以外にも、クレジットカードのラウンジが大抵用意されています。
成田国際空港の場合、公式Webサイトのクレジットカード会社ラウンジによると、4か所。
ただし、場所により利用できるクレジットカード会社が異なっています。
第1ターミナル 中央ビル 5Fにあるビジネス&トラベルサポートセンター(TEIラウンジ)と、第2ターミナル 本館 4FにあるTEIラウンジは、Life、Diners Club International、ジャックス、プライオリティパス、ドラゴンパス、楽天カード、オリエントコーポレーション。
第1ターミナル 中央ビル 5FにあるIASS Executive Lounge 1と、第2ターミナル 本館 4FにあるIASS Executive Lounge 2は、VJAグループ、JCB、UC、三菱UFJニコス、アメリカン・エキスプレス(日本国内発行のみ)、オリエントコーポレーション、エポス、エムアイカード、APLUS、プライオリティパス、三井住友トラストクラブ、トヨタファイナンス、楽天カード、HIS、Diners Club International、VELOCE、Dragon Pass。
IASS EXECTIVE LOUNGE 2
その中のIASS EXECTIVE LOUNGE 2に行った時の写真がこちらです。
中に入ると、左右に座席が並んでいます。
席数は81席。
入口から右手には無料ドリンクコーナー。
対面で座るテーブルはなく、一人で座ることが前提となっています。
他にはフライト情報がわかるモニター、新聞/週刊誌、FAX、無料のWi-Fi、パソコン貸し出し、電源もあります。
クレジットカードを持っているだけで利用できるのは大変便利ですが、見てわかるように軽食などもありませんので、大手航空会社が用意するラウンジと同じようには利用ができません。
このように、クレジットカードで利用できるラウンジは、短時間の利用であればいいのですが、長時間の利用になるとちょっと厳しいものがあります。
プライオリティ・パスとは
一方、プライオリティ・パスは、世界148か国、600を超える都市にある1,300か所以上の空港ラウンジが利用できるサービスです。
プライオリティ・パスのメリット
プライオリティ・パスは、世界148か国、600を超える都市にある1,300か所以上の提携空港ラウンジをご利用でき、日本国内でも成田国際空港や関西国際空港、中部国際空港などにある、提携の空港ラウンジが利用できます。
ラウンジを利用する際には、ラウンジによりサービス内容は異なりますが軽食やアルコール類などのサービスや、ラウンジの無料Wi-Fiが利用できます。
プライオリティ・パスのデメリット
ただし、プライオリティ・パスは、日本国内だけで使う場合にはコストとサービス内容がマッチしていない気がします。
国内では利用できる場所が限られる
日本国内で利用できるラウンジは以下の通りで、基本的にKAL(大韓航空)のラウンジで使えるようです。
成田国際空港
成田国際空港では、以下のラウンジに入ることができます。
- IASS Executive Lounge 1
- KAL BUSINESS CLASS LOUNGE
- ビジネス&トラベルサポートセンター(TEIラウンジ)
- IASS Executive Lounge 2
- TEIラウンジ
こうして見ると、KAL BUSINESS CLASS LOUNGE以外は以下のクレジットカードのラウンジと同じですね。
- IASS Executive Lounge 1
- ビジネス&トラベルサポートセンター(TEIラウンジ)
- IASS Executive Lounge 2
- TEIラウンジ
関西国際空港
関西国際空港では、以下のラウンジに入ることができます。
ぼてぢゅうは単なる飲食店ですから通常のラウンジのイメージとは異なります。
関西国際空港では、カード会社メンバーズラウンジを見るとクレジットカードのラウンジが別で4カ所あるようです。
- カードメンバーズラウンジ 「六甲」
- カードメンバーズラウンジ 「金剛」
- カードメンバーズラウンジ 「アネックス六甲」
- カードメンバーズラウンジ 「比叡」
中部国際空港
中部国際空港では、以下のラウンジに入ることができます。
中部国際空港では、ラウンジを見るとクレジットカードのラウンジは別で4カ所あるようです。
QUALIA LOUNGEは、レクサスカードとTS CUBIC CARDゴールドの会員しか入れないので位置づけがちょっと特殊ですね。
福岡空港
福岡空港では、以下のラウンジに入ることができます。
福岡空港では、ラウンジ・有料待合室を見るとクレジットカードのラウンジは別で2カ所あるようです。
このように、日本国内では特別優れたサービスが受けられるようになる、といった印象はありません。
同伴者の料金が高い
プライオリティ・パスで利用できるラウンジは、同伴者も一人$32の利用料を払うことで利用できますが、この利用料は安くはありませんね。
公式サイトは年会費が高い
プライオリティ・パスには、ステージによって3つのグレードがあります。利用できるサービスは同じですが、利用時の料金に違いがあります。
ただし、プライオリティ・パスの公式サイトから加入すると、毎回の利用料がかからないプレステージの場合だと年会費が$429とかなり高い。
そのため、クレジットカードによってはプライオリティ・パスが付帯しているものがありますので、そちらから加入をするのがお得です。
海外の空港ではお得感がある
日本国内だけで使う分にはお得感はありませんが、海外の空港ではメリットが感じられると思います。
LCC(ロー・コスト・キャリア)が数多く発着するタイのバンコクにあるドンムアン国際空港には、6カ所のプライオリティ・パスが使えるラウンジが有ります。
MIRACLE LOUNGE
私が使ったのは、出入国審査を通過した後左折して、最初のミラクルラウンジも越えてまっすぐ進み、「King Power」免税店のその向かい側にある「MIRACLE LOUNGE」。
この右側にあるカウンターで利用手続きを行います。
受付の裏に入ると階段がありますので、そこを登ると「MIRACLE LOUNGE」の入口。
中に入ると「MIRACLE LOUNGE」スタッフ用のデスクも設けられています。
「MIRACLE LOUNGE」内部
内部はかなり広々。
カウンター席やテーブル席、ソファ席もあります。
テーブル間もゆったり目。
ラウンジ奥には、オットマン付きリラックスチェアの一人専用のスペースがありましたが、ここがかなりいい感じ。
サイドテーブルやデスクスペースがあって、隣との仕切りもあるので、ほかの人を気にせずくつろげます。
フードやドリンクも豊富
「MIRACLE LOUNGE」に用意されている食事や飲み物は、かなり充実しています。
フードも豊富。
軽食ではなく、昼食や夕食としてがっつり食べられる食事が揃えられています。
タイ料理だけでなく、パスタやピラフなども。
もちろんタイカレーもありました。
アルコールはタイのビールはもちろん。
ワインやシャンパンも飲めます。
Wi-Fiも使える
もちろんWi-Fiも無料で使えます。
これだけ色々なサービスが利用できるので、海外で利用する場合には2,3回で充分元が取れると思います。
- シンガポール・チャンギ国際空港(Singapore Changi Intl):9カ所
- タイ バンコク・スワンナプーム国際空港(Bangkok Suvarnabhumi Intl):14カ所
- タイ プーケット国際空港(Phuket International):4カ所
- インドネシア バリ・ングラ・ライ国際空港(Bali Ngurah Rai Intl):3カ所
- アメリカ合衆国 ハワイ ホノルル国際空港(Honolulu HI Intl):2か所
- オーストラリア シドニー・キングスフォード・スミス国際空港(Sydney Kingsford Smith):10カ所
また、シンガポールやオーストラリアでは、利用できる場所が多く用意されています。
ただし、日本の成田国際空港は5か所あっても微妙なラウンジしかありませんので、数が多いから充実しているとは一概に言えませんが。
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードで発行するのがお得
プライオリティ・パスが付帯しているクレジットカードは、いくつかありますが年会費はプライオリティ・パスのプレステージよりはかなり安くなっており、海外でラウンジを利用する頻度が高いのであれば、年会費を払っても十分元が取れると思います。
そのため、新型コロナウイルス感染症の蔓延が収まらない限り、プライオリティ・パスを利用する機会はないと思いますが、海外旅行に行く機会が多いのであれば、クレジットカードを作る際の必須項目として入れておくのはアリだと思っています。
私自身は、電子書籍では楽天koboも使っていますし、楽天プレミアムカードが、年会費が11,000円と他のカードよりも圧倒的に安かったので楽天プレミアムカードを作成してプライオリティ・パスを無料発行しています。
11,000円だと、充実した空港のラウンジが3回使えれば十分かと。
今回の更新で2022年までは再発行は不要ですが、早く海外旅行に行けるような状況になってほしいものです。