寺社めぐりが昔から好きな私にとって、京都は昔から年に何度も訪れる場所でした。
しかし、先日の奈良明日香村と同じく嵯峨野はちょっと京都でも外れにあるために、きちんと訪れる事がなく過ごしていました。
そこで、先日の明日香村と同じタイミングで嵯峨野と嵐山に行ってみましたが、嵯峨野はまだ穴場と呼べるぐらい落ち着いて寺社巡りをを楽しめる場所でした。
嵯峨嵐山駅からスタート
今回は京都駅に降りずに、嵯峨嵐山駅からスタート。
嵯峨嵐山駅の南口を出て右側にあるのが、トロッコ嵯峨駅。
嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車に乗って、亀岡に行くのは楽しいのですが、昔と違って今はトロッコ列車に乗るのはかなり大変です。
トロッコ嵯峨駅の中に入ると、すごい行列が。
午前中の10時40分時点で13時2分の席まで満席で、14時2分以降は立席券しかない状況。
という事で、トロッコ列車に乗るのは早々に諦めて自転車で嵯峨野を巡ります。
レンタサイクルを借りる
トロッコ嵯峨野駅手前にレンタサイクル案内所があります。
レンタサイクルは、1日借りて1,000円、電動自転車だと1,700円、子供用は800円となっています。
営業時間は9時から17時までで受付は15時まで。
ここで受付をしたら、少し離れた自転車を置いてある場所に向かいます。
今回は普通の自転車を借りました。
ただ、化野念仏寺まで行くのであれば電動自転車の方が楽でいいとは思います。
嵯峨・嵐山観光マップもいただきましたが、自転車だけでかなり回れそうです。
清凉寺
レンタサイクルを借りてからまず向かったのが、清凉寺。
清凉寺は通称嵯峨釈迦堂、五台山と号する浄土宗の古刹です。
「五臺山(五台山)」と書かれた額が掲げられている仁王門は、安永6年(1776年)に再建されたもので、楼上には十六羅漢が祀られているとのこと。
仁王門の中には、向かって右側の仁王像が阿形像、向かって左側の仁王像が吽形像。
室町時代後期の作と伝わる赤い阿吽の仁王像が、睨みを効かせています。
仁王門から中に入ると、右手に阿弥陀堂、霊宝館があり、正面には本堂(釈迦堂)、左手には鐘楼、多宝塔などがあります。
清凉寺は、987年(寛和3)に奝然(ちょうねん)上人が中国から帰国し、愛宕山を中国の五台山に模して大清凉寺を建立しようとして志半ばで没し、弟子の盛算がその遺志を継いで棲霞寺内の釈迦堂をもって清凉寺としたのが起り。
本堂には黄檗隠元禅師筆による立派で達筆な扁額が掲げられており、右から左に「栴檀瑞像(せんだんずいぞう)」と読むそう。
また、浄土宗の元祖法然上人が24歳の時に人々を救う仏教を求めて、比叡山を降りて同寺の釈迦如来像の前で7日間おこもりした関係から、法然上人求道青年像もあります。
境内には、手水舎があるのですがその奥には湯豆腐のお店の「竹仙」が。
お寺の中にお店があるのが面白いですね。
本堂の中に入るには、本堂と庭園、霊宝館まで見れる共通券か、本堂と庭園のみの普通券を購入する必要があります。
拝観料は、共通券が大人700円、中学生・高校生500円、小学生300円、普通券が大人400円、中学生・高校生300円、小学生200円。
本堂にある御本尊の釈迦如来立像は、古代インドの王様がお釈迦様の存命中にそのお姿を彫らせた像を、そっくりに摸刻させたものと言われており、奝然上人が宋より持ち帰ったという古い仏像。
お顔の頬がふっくらしてアーモンド型の目をしている、螺髪が渦巻き状になっていたり、納衣(袈裟)のひだがとても多くて同心円状に左右対称となっている、納衣(袈裟)の首元が狭く肩もはだけていない、といったこの時代の特徴が顕著に現れています。
こちらの釈迦如来立像は、毎月8日午前11時以降と4月、5月、10月、11月のみ見れるということで、今月ならまだ見る事ができます。
清涼寺の庭園
本堂の裏から渡廊下を進むと、裏庭に小さな庭がありますが、少し紅葉した木々の足元には苔が一面に生え、その中を砂利の道が一本通っているのですが、この小さな空間も味があります。
さらに奥へ進むと、見事な庭園と放生池が見えてきます。
放生池の中には忠霊塔。
さらにその右には、弁天堂。
紅葉には早かったですが、木々が少し色づき始めていました。
これらの景色は、本堂から続く渡り廊下から見る事ができます。
真っ直ぐな廊下は、思わず写真を撮りたくなります。
さらに先へ進むと、別の庭園。
所々に石を配置した枯山水の庭は、小堀遠州作と伝わっています。
京都は仏像も良いですが、やはり庭園も素晴らしいところが多いですね。
この後は大覚寺に向かいます。