[レビュー]楽天「kobo Touch」自炊に最適な変換形式はePUB、PDF、cbzのどれ?

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私が楽天「kobo Touch」に魅力を感じたのは、以下の3点が実現できそうだったらから。

  1. 大量の重たい書籍をデジタル化して常に持ち歩けるようになる。
  2. iPadよりも軽く持ち歩きに苦痛でない重さである。
  3. イーインク(E ink)なのでバッテリーの持ちが良くて可読性が高く、充電器等の重たい周辺機器を持ち歩く必要がない。

特に「1」については「技術書が入れられるか」が私にとって一番のポイントです。

最近は小説を読む時間があまりありませんので、書籍を持ち歩けるだけでは魅力を感じませんでしたが、半分ノマドのような生活をしているため、技術書を持ち歩けないことを不便に感じていました。

そこで、楽天「kobo Touch」を買うと、技術書をデジタルデータで買うか、自分でデジタルデータ化することで、この問題を解消できるかも、という点で今回の発売に飛びついた訳です。

ということで、今回はePUB、PDF、cbzの3形式で3種類の形式に3種類の解像度で変換して、楽天「kobo Touch」で閲覧比較をし、「最適な形式・解像度はどの設定か?」「自炊に適している端末か?」という2点を見極めてみました。

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書籍をデジタル化する

これについては、使えるかどうか不明な段階で、高い自炊道具をいきなり揃えるのは厳しいので、「自炊の森」の秋葉原店に本を持ち込んでJPEGの画像としてデジタルデータ化してみました。

自炊の森
〒101-0025 千代田区神田佐久間町3-21-48 第2スヂノビル 1F

秋葉原店の営業時間
平日  14:00~22:00 土日祝 13:00~22:00 年中無休・最終受付21:30

大きな地図で見る

楽天「kobo Touch」で読めるように変換を行う

画像データとしてデジタルデータ化した書籍は、画像フォルダごとZIP圧縮してファイルの拡張子を「.zip」から「.cbz」に書き換えるだけでも閲覧できますが、その場合ファイルサイズが大きく実用には向きません。

そこで、デジタルデータ化した書籍を楽天「kobo Touch」に最適な形に変換します。これを行うにあたって今回は「ChainLP」を使ってみました。

ただし、このソフトはWindows用ですのでMacの方はAutomatorを使うのがいいようです。

Crazy!:MacのAutomatorで楽天kobo「kobo Touch」に最適なcbz形式ファイルを作成する

ePUB、PDF、cbzの比較

楽天「kobo Touch」は画面のサイズが6インチ、解像度は横600x縦800で16階調のグレースケール、ということで、今回はChainLPで解像度は横600×縦800、横600×縦750、横600×縦700、ファイル形式はePUB、PDF、cbzにして検証を行いました。

検証で取り込んだ書籍の元寸法は縦20.8cm x 横14.8cmですので、B5サイズ(18.2cm × 25.7cm)よりも大きく、A4(21.0cm × 29.7cm)よりも小さいものです。

ePUB

ChainLP ePub画像

横600×縦750で表示:ePubでは画面の下にページ数の表示が出ます。また、右上にも小さくページ数の表示が出ます。

ChainLP ePub比較

左から横600×縦800、横600×縦750、横600×縦700

横600×縦800

上部に書籍を取り込んだ際の境界線が表示されて、若干の隙間があります。下は画面一杯まで表示がありますが、書籍の下が少し切れてしまっています。

横600×縦750

上下に書籍を取り込んだ際の境界線が表示されて、若干の隙間があります。ePubではこのサイズが最適なようです。

横600×縦700

縦750よりも全体的に表示が小さく、下に大きな隙間が出来ています。

PDF

ChainLP PDF

横600×縦750で表示:PDFも画面の下にページ数の表示が出ます。文字は若干にじんだような感じがします。

ChainLP PDF比較

左から横600×縦800、横600×縦750、横600×縦700

横600×縦800

上下に書籍を取り込んだ際の境界線が表示されて、若干の隙間があります。文字が少しつぶれてしまっています。

横600×縦750

縦800と同じサイズで表示されていますが、こちらの方が文字がはっきりして読みやすくなっています。PDFではこのサイズが最適なようです。

横600×縦700

横600×縦750よりも全体的に表示が小さく、上下にかなり隙間が生じています。

cbz

ChainLP cbz

横600×縦750で表示:cbzだとページ表示はありません。

横600×縦800

ePubの横600×縦800と同様に、上に書籍を取り込んだ際の境界線が表示されて、若干の隙間があります。下は画面一杯まで表示がありますが、書籍の下が少し切れてしまっています。ただ、文字が一番大きく表示されますので、下が切れる部分を気にしないのであれば、このサイズが読みやすく感じます。

横600×縦750

ePubの横600×縦750と同様に、上下に書籍を取り込んだ際の境界線が表示されて、若干の隙間があります。cbzではこのサイズが最適なようです。

横600×縦700

ePubの横600×縦750と同様に、縦750よりも全体的に表示が小さく表示されます。

結論

  1. 解像度は、横600×縦750が最適。
  2. ファイル形式は、動作・文字の読みやすさの点でcbzが最適。
  3. 楽天「kobo Touch」は、自炊端末として使えるが、CharinLP等の設定が必要。

自炊の場合、スキャニングの際に余白がない形でデジタルデータ化はしていますが、楽天「kobo Touch」は、実際の書籍サイズよりも画面が小さいため、全体的に小さく表示される点で可読性が下がります。

技術書は 23cm x 18.4cmというサイズが多いので、今回サンプルとした書籍は、一般的な技術書よりも文字が比較的大きく表示されていると思いますが、小さな字は全体的にどのファイル形式でもさらに小さくなってしまいました。

ただ、実際に他の技術書を入れて2週間程使っていますが、読めないことはありませんので、必要な部分だけを調べる技術書の使い方では不便を感じることはありませんでした。

楽天「kobo Touch」の場合、PDFやePubはcbzに比べるとページ送りが遅く感じましたし、ファイルサイズもChainLPの場合、ePub>PDF>cbzの順でサイズが若干ですが異なり、画質的にも微妙ではありますがcbzがいいようです。

ChainLP ePub,PDF,cbz比較

画質については左からePub、PDF、cbzですが、カメラ、ChainLPの設定にもよりますので実際に見た感じでは極端な差はないように思えます。

あと、いろいろ試してみて私の場合はChainLPの設定は、ガンマ補正を2.0、シャープネスを5にした設定が一番読みやすく感じました。

楽天「kobo Touch」は、色々世間で言われており、データファイル名を英語にしないといけないというのは、早く改善してもらいたいですが、自炊データの表示に関しては、端末として十分に使えそうな感じです。